石井宏志焼物工房

西脇で焼き物をしています。徒然なるままにアップしています。

4/30 Tue No.3630

朝から湿度高いと思ったら午後から雨。
最近雨が多いように思う。
我が市の唯一の自慢は渇水による制限がほとんどないことかも知れない。
2本の川と周りの山々が助けてくれてる。

 
上絵の赤に本金赤という名の絵の具がある。
正確にはあった。
今は無し。
金沢の吉村窯業という会社が作ってたが廃業して久しい。
向こうにいる時からずっと使っててまさかなくなるとは予想してなかった。
注文して初めて知ったから在庫もない状態。
ちょっと慌てたがどうにもならず手に入らずだった。
九谷焼の人たちは買い占めたらしい。
すごく良い赤で九谷でも人気の赤だったのではないだろうか。
後継者がいなくなって自然消滅。
今なら地場産業として関係組合なりが継続できるようにしてたかも知れない。
この赤どうして本金というのか知らないが赤としては少し暗い。
もしかしたら金を使う時にベースとするのに良いのかも知れない。
私は普通に使ってた。
今は違うところの特上赤、というのを使ってる。
これは有田焼の柿右衛門窯の赤に近いと思う。
本気赤よりは明るめの赤。
その今はない貴重な赤が少しだけあるのでそれを使うことがある。
どういう時かというと特上赤よりさらにオレンジっぽい赤(これは自家調合)と併用して絵を描く時に使う。
この場合は特上赤では違いが出にくいのでこの本金赤を使う。
限定使用。
いずれなくなればできなくなるやり方だけどあるうちは使ってやれ、だ。
絵付けしたのは今は窯の中。
うまく違いがわかるように焼けてるかな。