石井宏志焼物工房

西脇で焼き物をしています。徒然なるままにアップしています。

3/7 Thurs No.2576

 

地震で大被害の輪島。
再建は大変だろうしできないのもあるだろう。
そこで使う金箔の事。

金の板を機械で延圧していくが最後は人がする。
これを箔打という。
この時に間に挟む和紙がいる。
普通の和紙ではダメで特殊なもの。
名塩和紙。
西宮の名塩で作ってた。
今でも作ってるのかな。
何せ10万分の1ミリの厚みにまでするので少しの引っかかりも許されない。
和紙は手漉き。
専用の簀で手漉きする。
ところがこの簀を作る人の後継者がいないと聞いた。
随分と昔のことなので当時の人はもういないからなんとかなってるのだろうか。
紙漉き職人も後継者難。
仕事として成り立たなくなってる。
この和紙も使えるようにするまでにすごい労力がいって工程を聞くとびっくりする。
ちなみにもう使えなくなったのをカットして油取り紙となる。
金沢の芸妓さんが使ってた。
土産で売ってるのは別物のまがい品、でも役には立つ。
金箔の需要の大半は仏壇だろう。
これも需要減。
どんなものでも消えていくときはその周辺から消えていく。
結果、本丸が落ちるとなる。
なお陶芸でつかう金箔は
銅が25%ぐらい入っている。
厚みは最終工程まで行くと薄すぎるので途中の澄(ズミ)や小間(コマ)といったものを使う。
紛い物の洋箔は焼くとダメなので使えない。
金箔業者に知り合いがいたので色々と教えてもらった。
懐かしく思う。
最近は買ったことなくて手持ちを使ってるが今買うといくらだろうか。