石井宏志焼物工房

西脇で焼き物をしています。徒然なるままにアップしています。

9/10 Thurs No.1811

 


「槍梅」のとっくりと盃。

小さい方の徳利で10センチぐらいの高さか、手のひらにこぽっと収まる。
それでも230cc入った。
普通の飲み屋のは超上げ底で150ccぐらいに設定と聞いたことがある。
まあ営業的には1合とはそういうものなのだろう。
盃は大きめで単独で使えるもの。
どっちも手間だけは掛かってる。
実はこの「槍梅」のように吹墨をコロナでどこの教室も休みで行くところがないときにこればっかりをやってた。
梅だけでなくいろんなパターンを試行錯誤。
絵と違って焼くまで結果がわからないのでやり始めてから確認までの時間がすごくかかる。
それでもどこにも行くところもないのでそれならばとことんやってやる、の覚悟で取り組んだ。
このコロナ被害を無駄にしないように、との思いで。
確かに普段とは違う時間の使い方。
かなり集中できたと思う。
自分でもよくやったかなと思うほど集中した。
でも結果は大したことなかった。
100やって2か3得るものがあったかどうかぐらい。
虚しさとこういうものだとの認識。
きっと他人がこんなことだったと言ったらそんなものなんですよこの世界、と冷淡に言うと思う。
身勝手なもので自分のこととなるとこんなにやったのにこれだけか、となる。
普段他のことに気を取られてればもっと効率は落ちる。
結局地道な作業の繰り返しでそれをつづけるエネルギーがどれだけあるかが分かれ目となりそう。